サービス業であるが故に、非常に弱い立場として、お客様に弱いという面があります。
当然のごとく、
・売り上げがほしい
・優良顧客になってほしい
・良く思われたい
など、売り手と買い手の関係は、一方的に「買い手有利」とも言えます。
しかし、商売をしていくうえで、こんな単純な形ではなく、いわゆる「三方よし」という考え方が、商売道徳上、必要不可欠です。
今回は、ちょうど2件ほどあった事例について、お伝えします。
1:オリジナル製作をしたサンプル品を突然キャンセルで0円事件
こちらは代表の方へ直接謝罪があり、解決案件なのですが、内容はいたって単純です。
「急にクライアントがイベント中止になったので、製作物をキャンセルします」
との事であった。
これ自体はよくある話であり、いたって普通ですが、問題が発生。
「正式注文をしていないので支払いはできない」
という反応でした。
もちろん、こうした場合には、言う権利もあり問題ないのですが、一方的な都合によるキャンセルは、当然のごとく「三方よし」としなければいけません。当店の場合などは、下請けについては、
「どうにかして、最低限のコスト請求ができませんか?」
という事で、最低限のコスト負担は当たり前だと思っています。
しかし、今回は驚くほど常識がなく、サラリーマンの悪い部分であり「責任回避」に走り、なおかつ、自分の能力不足を、下請けになすりつける始末。
こういうタイプには、本人と話すよりも、もっとビジネスが分かる方のほうが、解決が早いわけです。
さっそく代表と話をスタートしましたが、簡単に「理解」してもらえました。
これは逆の立場なら、同じように請求するわけであり、また、こんな事で会社のブランド力が低下し、インターネットの中で「恥部」になるのを恐れた方です。会社の信用度はこうした隙間からほころぶわけであり、損害を出した下請けに対して、何の礼儀もなければ、商売としてはマイナスになるからです。
仮に突っ張って、当店を含め実名報道がされた場合、どちらが恥をかくのはは、自明ですからね。
2:領収書くださいを「当たり前の権利」として無料でもらう公務事件
もう一件ありまして、非常に悩ましい部分です。
今回は領収書を頂きたいという案件です。
全く当たり前であり、全く問題ないのですが、あまりにも非常識であり無礼であったので、ここにお伝えしいます。
まず、領収書はもらう権利があります。ただし、「それって無料でなの?」という点です。
さきほどから、メールのやり取りをしていますが、お客様は公務の仕事をしている方のようです。
そこで!なるほど!と思いました。
確かに公務の仕事は、利益を出す・出さないは無視してよいです。サービスが基本です。
ですから、何度か伝えているのですが、どんなサービスメニューもコストがかかりますので、それに対する対価や利益がないとできません。
通常、どの民間企業でも、領収書を依頼する場合、
「申しわけありませんが、領収書発行ができませんか?」
と質問があります。
その上で、コストはかかりますが、相手も民間企業なので、こちらのコストを意識して質問してくるわけです。
しかし!
今回のお客様は公務でした。
つまり、こうしたコスト意識がゼロか、マイナスなんです。
話すと凄くトンデモなく、「領収書を依頼する権利がわたしにある」とか、どこからそんな発想が出てくるのか、本当に困ります。
やはり、赤字を垂れ流す事に対して、全く鈍感さがある公務ですから、こうした権利だけしか見えないのでしょう。
これが民間企業なら、さきほどの問い合わせのようになります。
「申しありませんが対応できませんか?」
となるわけです。
これは馬の耳に念仏であり、どうしてもわからないのは仕方がありません。
そこで、ビジネススキルが低い担当者向けに、見積書を添付しました。
「これだけコストがかかるけど、無料で当店がするの?」
というメッセージです。
これなら、馬鹿でもコストがかかっている現状を認識できるわけですが、先のお客様は神様という価値観しかない低レベルでは理解不能なわけです。
これも、先の民間企業でいえば、トップに行けばいくほど、「恥部」になります。
「領収書をタダでもらうために必死になっている職員がいる」
という報道がなされただけで、この組織に致命的なブランド力低下になります。
ほぼ、税金を納めている多くの零細企業・中小企業を敵に回すことが決定的だからです。
新聞社も民間企業なので、こうした横暴はネタになるため、あっという間に「領収書事件」となります。
ともかく、担当者レベルでは、話にならないので、世間に、どちらが非常識であるのか、
問いたい気分ですが、この担当は「匿名」を使用しております。
もし、匿名ではなく実名で対応したら、ほぼ当店が勝つことは自明です。
ともかく、常識ある行動が、どの分野にも求められます。
2016年11月28日