「うちの成人式の記念品はよかったね」
とか
「うちの成人式の記念品はあれは何だ!」
というのは良くあるシーンです。
現場感としては、ハッキリ言ってしまえば、「仕事だからしているだけで好きで選んでいるわけでもないよ」というのが現状です。
それというのも、
成人式やめる とか 成人式に記念品いらね とか
決めることが出来ないわけです。
さらにこれを決定するのが、教育委員会などがメインとなっているお役所ですから、必然的に、
「仕事だからしているだけだよ」
という感想になりがちになります。
こうした点から言えば、成人式での記念品ランキングとは、役所の方の仕事の範囲ランキング となるわけです。ここまで言う必要性はないのですが、これには仕組みがあります。
もともと、参加する若い世代が積み上げて、記念品を制作する「実行委員会」などがあれば、若い世代に対応した素晴らしい記念品が、成人式に配られると思います。しかし、参加の主役である若い世代はあくまでも、「おまけ」であり、メインは市長であり、その部下達であり、成人式を無事に事故なくそのまま終わってほしいという感じなのです。
結果としては、記念品を選ぶのも、無難で安全で面白みがない記念品が人気ランキングになります。
・タオル
・時計
・ボールペン
・写真立て
などです。本来なら、今ブームのものであればいいのですが、これも非常に難しいのです。
それといのも、成人式の記念品を選ぶのは、4月・5月だからです。この時期に「入札」という作業で決めます。
勝手にどこかの業者を指名して出来ないのです。また、相談も出来ないのです。
ですから、役所の担当者が1人で悶々と悩んで、悩んでセンスの無い成人式の記念品を選ぶことが多くなっている仕組みなのです。
これは本当にかわいそうであり、もし、自分がその担当者なら、本当につらいです。
半年前から記念品を選び、プロからのアドバイスも、参加する若い世代からのアンケートも一切交流なしで決めていく成人式の記念品。
だからこそ、こうした人気のない記念品が選ばれるのです。
さらに言えば、普通は民間企業では経費削減であまりしない「包装・のし」も必須となります。
体裁が必要なのです。
しかし、この包装・のしも非常にコストがかかる部分であり、限られた予算の中で、本来ならもっと商品自体の魅力を上げるのに必要な成人式の記念品を、こうした雑品で、どんどん魅力の無い記念品へと変化してしまいます。
こうして点があり、実際には、成人式の記念品はどんどん、ハズレが多くなっているわけです。
2015年1月7日