卒業のシーズンになると、少子高齢化のために、このような「10個」からの依頼がある。
これ自体は仕方がない事であり、現在、メインの売れ筋品には「個数制限」を設けている。
個数制限とは、「何個からでないと、名入れ印刷が対応出来ません」という自動見積もりのカラクリである。
ですから、たいていの場合は、こうした10個の依頼自体が出来ないのです。
しかし、全てのページが自動見積もり名入れ印刷対応としていないために、こんな形での依頼が出てきております。
今回は10個の名入れ印刷についてお伝えします。
まず、インターネットが無い時代に、何かオリジナルグッズを製作しようとしても、それは大手しか出来ません。結果として、TVのCMを放映するようなナショナルクライアントが、数万個レベルで作るのが一般的でありました。
これにインターネットが登場し、1色印刷なら数百個でも出来るオリジナル製作がメインとなり、結果として、ワンポイントの名入れ印刷をして、イベントやキャンペーンなどの展示会や周年行事などに使うのが多いです。
このように、もともと、数万個から数千個、そして少なくして数百個がメインのオリジナル製作となりました。
さて、数百個でも少ない数数量ですが、少子高齢化の流れで、生徒数が減少し、10個しか必要がないと判断するのも、今の平成最後の年には、仕方がないと判断できます。
ただ、10個で計算すると、単価が500円の商品を10個購入しても5000円です。
それに、その他の経費をプラスしても3万円が本当に最低ラインであります。
たった3万円の売り上げで、手間暇かけて利益が5万円なら問題ないですが、現実は数千円となります。
数千円の利益のために、卒業記念品を製作する企業なんてあるわけないのです。
これが10個で卒業記念品が出来ない理由であります。
逆にいえば、3万円の売り上げで、5万円の利益など出せるわけがありません。
2019年1月29日